眼科

眼科のご案内

眼科の概要

犬や猫の眼の病気は、人と同じようにさまざまな疾患があります。ドライアイ、角膜潰瘍、緑内障、白内障などの病気があり、正確な診断と治療のためには専門的な機器と技術が必要です。当院では眼科の専門診療を提供し、ペットの健康な視覚を守るために取り組んでいます。目が赤い、涙が止まらない、目が白く濁っているなど気になる症状があれば、お早めにご相談ください。

診察の流れ

  1. 問診・身体検査
    飼い主様からの詳細なお話を伺い、視診や触診を通じてペットの目の状態を確認します。ペットの行動や症状の経過についても詳しく伺い、日常生活での変化や気になる点について共有していただきます。これにより、必要な検査や治療方針を決定します。問診票をご記入いただく関係で診察開始時刻の約15分前に起こしください。
  2. 検査
    眼科疾患の診断にはさまざまな検査が必要です。当院では、以下のような検査を組み合わせて診療を行っています。

    • 視覚検査: ペットの視覚能力を確認します。光に対する反応や物体の認識度合いをチェックし、視覚に問題がないかを調べます。
    • 眼圧測定: 眼の圧力を測定し、緑内障などの眼圧異常に関連する疾患の診断に用います。眼圧の変動は痛みや視力低下の原因となるため、早期発見が重要です。
    • 眼底検査: 網膜や視神経の状態を確認し、視覚の異常を診断します。網膜剥離や視神経萎縮など、視覚に深刻な影響を及ぼす異常を特定します。
    • 超音波検査: 眼球内部の水晶体脱臼や腫瘍など、外部からは見えない異常を検出します。特に、視覚に影響を及ぼす可能性がある内部の病変を確認するために重要です。
    • 角膜染色検査: 角膜に傷があるかどうかを確認し、角膜潰瘍などの診断を行います。染色液を用いることで、角膜の表面にある微細な傷を可視化し、治療の計画を立てます。
  3. 総合的診断と治療方針の提案
    各種検査の結果に基づき、ペットの眼科疾患の診断を行い、適切な治療方針をご提案します。治療は点眼薬や内服薬を使用する内科的治療から、手術を伴う外科的治療まで幅広く対応しています。また、飼い主様と相談しながら、ペットの生活環境や性格に合わせた最適な治療方法を選択します。

眼科で使用する主な機器

当院では、眼科診療に必要な専門機器を備え、ペットへの負担を最小限にしながら、早期発見と治療を目指しています。

  • スリットランプ(細隙灯顕微鏡): 眼球内の状態を精査し、角膜や水晶体の異常を確認します。スリットランプは、眼の細部を観察するための非常に重要な機器で、角膜炎や水晶体の異常、前房内の炎症の有無を詳細に調べます。
  • 眼圧計: 眼内圧を測定し、緑内障の診断に使用します。眼圧の上昇は視神経にダメージを与える可能性があるため、早期の発見と管理が求められます。
  • 眼底カメラ: 網膜や視神経の状態を確認し、失明の原因となる異常を発見します。眼底カメラを使って撮影した画像は、病気の進行状況をモニタリングする際にも役立ちます。

治療について

  • 内科治療: 主に点眼薬や内服薬を使用して治療を行います。例えば、角膜潰瘍の場合には、角膜保護剤や抗生剤、消炎剤などを組み合わせて治療を進めます。また、緑内障の場合には眼圧を下げるための点眼薬や内服薬を使用し、眼内圧の管理を行います。治療にはペットの性格や症状の進行具合に合わせて適切な薬剤を選定し、飼い主様の負担を最小限に抑えるよう努めます。
  • 外科治療: 内科治療では改善が見られない場合、外科的手術を行います。緑内障に対する前房シャント術や角膜潰瘍に対する結膜フラップ術など、各種手術に対応しています。また、白内障の手術は特殊な技術を要し、視力の回復を目指すための重要な手段です。必要に応じて、手術可能な専門施設へのご紹介も行っています。

眼科疾患の早期発見の重要性

突然目が見えなくなる、または目が痛そうにしているなどの症状は、角膜や網膜、視神経などさまざまな原因が考えられます。眼科疾患は迅速な対応が必要であり、早期に治療を開始することで視覚の回復が期待できる場合もあります。些細な症状でも異常を感じた際には、ぜひ当院へご相談ください。また、予防的な検査を行うことで、病気の早期発見と治療が可能となり、ペットの視覚を守ることに繋がります。

よくある眼科疾患

  • ドライアイ(乾性角結膜炎): 涙の分泌が不足することで目が乾き、角膜や結膜に炎症を引き起こす病気です。適切な点眼薬を用いることで、目の潤いを保ち症状の悪化を防ぎます。
  • 白内障: 水晶体が白く濁ることで視力が低下する病気です。進行すると視力が失われるため、早期の診断と治療が重要です。
  • 緑内障: 眼内圧が上昇し、視神経にダメージを与えることで失明に至る病気です。点眼薬や外科手術を用いて眼圧を管理することが必要です。
  • 角膜潰瘍: 角膜に傷ができることで痛みや視覚障害を引き起こします。適切な治療を行わないと、深刻な視覚障害につながることがあります。

飼い主様へのお願い

ペットの眼科疾患は、進行が早く突然症状が悪化することがあります。そのため、日常生活で目の異常に気付いた際には、できるだけ早く動物病院での診察を受けることをお勧めします。特に、目が赤くなっている、涙が多く出ている、目をしきりにこするなどの症状が見られた場合には、早めの受診が大切です。ペットの健康な視覚を守るため、私たちと一緒に最善のケアを行いましょう。

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